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ISSUE 01 / 2026
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Refinitiv (LSEG Data)
データ・インフラ
3行サマリ
- Reuters通信の金融データ部門を起源とし、Thomson Reuters → Refinitiv → LSEG(ロンドン証券取引所グループ)へと所有者が変遷。
- 2021年にLSEGが$27Bで買収。Eikonターミナルとティック・ヒストリーデータで、Bloombergに次ぐ金融データインフラの地位を占める。
- 特にティック単位の過去データ(Tick History)はクオンツ運用のバックテストに不可欠であり、この分野では業界最大のデータセットを保有。
基本情報
| 企業名 | Refinitiv(現 LSEG Data & Analytics) |
| 設立 | Reuters金融部門として19世紀に起源 / Refinitivブランド: 2018年 |
| 親会社 | London Stock Exchange Group (LSEG) |
| 本社 | London, UK / New York, NY, USA |
| 従業員数 | 約25,000名(LSEG全体) |
| 収益 | 約$7B(データ&アナリティクス部門、LSEG全体の約半分) |
| サブ業界 | 金融データ / リアルタイム市場データ / リサーチプラットフォーム |
事業概要
Refinitivは、Reuters通信の金融情報事業を源流とする金融データ・分析プラットフォーム。2018年にThomson ReutersがBlackstoneに金融データ部門(F&R部門)の株式55%を売却し、「Refinitiv」として独立ブランド化。2021年にLSEGが$27Bで全株を取得し、ロンドン証券取引所グループの一部となった。
主力製品は以下の通り:
- Eikon: Bloomberg Terminalの競合となるデスクトップ端末。リアルタイムデータ、ニュース、分析ツールを提供。
- Tick History: 数十年にわたるティック単位の過去取引データ。クオンツ運用のバックテストに不可欠。
- Elektron / Real-Time: 超低遅延のリアルタイム市場データフィード。HFTや電子トレーディングに利用。
- Workspace: 次世代のクラウドベース分析プラットフォーム。Eikonの後継として位置付けられている。
競争優位
- ティック・ヒストリーデータ: 数十年にわたるティック単位の過去データは、クオンツファンドのバックテストに不可欠。この分野ではBloombergをも凌ぐデータ深度。
- グローバルなリアルタイムデータ: Reuters時代からの全世界の取引所との接続基盤により、広範な市場のリアルタイムデータを提供。
- LSEG統合の相乗効果: ロンドン証券取引所、FTSE Russellインデックス、LCH(クリアリングハウス)との統合により、データ→インデックス→取引→清算の垂直統合を実現。
- FXデータの強み: ReutersのFXトレーディングプラットフォームの歴史から、為替市場データでは特に強い地位を持つ。
業界への影響
- 金融データ市場の二極化: Bloomberg vs Refinitivの競争構造が、金融データ市場の価格設定と品質向上を牽引。
- 取引所のデータビジネス化: LSEGによるRefinitiv買収は、取引所がデータ事業を中核収益源と位置付ける業界トレンドの象徴。ICE、CME、NASDAQも同様の戦略を追求。
- クオンツ運用のバックテスト基盤: Tick Historyデータなしには、多くのクオンツ戦略の開発と検証が不可能。業界のR&Dインフラとしての役割。
- オープンデータの推進: APIベースのデータ提供やクラウドプラットフォームへの移行を通じ、データアクセスの民主化に貢献。
💡 Key Insight
Refinitivの歴史(Reuters → Thomson Reuters → Blackstone → LSEG)は、金融データ事業の戦略的価値が年々高まっていることの証左である。$27Bという買収価格は、データが「取引所の副産物」から「金融業界の中核資産」に変化したことを市場が認識した瞬間だった。